セルフトークマネジメント:例示と上達法【コーチ直伝】

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セルフトークをマネジメントする
これをセルフトークマネジメントと言って、
脳科学的にもなにか目標を達成しようとするときにとても大切な方法論ですし、
日々のマインド(脳と心)の調節にもとても大切な要素です。

実はこのセルフトークをほとんどの人が
垂れ流しにしてしまい、
本当は「なりたくない自分」に日に日に近づいてしまっている、強化してしまっている
という現実があります。

だからこそ、「人は変われない」なんて言う人が出てくるわけです。

 

しかし、セルフトークマネジメントを行うことで、
あなたの「脳」が書き換わりますから、日々の認識も変わって、
見える世界、自然とやってしまう行動や態度が変わってしまいます。

セルフトークマネジメントができるようになると
「人は自由に変われる」ということを実感できます。

 

ここではセルフトークをどのようにマネジメントすればいいのか?
ということを例を挙げながら、上達していっていただけるように
構成しています。

 

まずはセルフトークの意味や重要性という部分から入ります。

 

セルフトークとは?その意味

まずは基本中の基本、セルフトークとは?その意味とは?
ということから入ります。

知っている人も今一度おさらいしてみてください。

セルフトークとは、
あなた自身が口に出す、出さないに限らず
脳内で発する言葉(他者との会話以外)のこと

と言えます。

セルフトーク

独り言もそうですし、
思考もそうですね。

ただ、思考というと抽象度が少し高くて、
文章や言葉では表せない思考もあると思いますが、
セルフトークはあくまでもトークなので、
なんらかの文章や言葉で表せる思考と
それが口に出てしまった独り言を言います。

 

独り言は人によってはほとんど発しない人もいますが、
思考しない人はいません。

すべての人が毎日セルフトークを繰り返している
と言っていいでしょう。

セルフトークマネジメントの重要性

このセルフトークをマネジメントする
言い換えると、コントロールするという表現でもいいと思いますが、

このセルフトークマネジメントがいかに重要か?
ということをお伝えします。

 

この重要性を認識しているのといないのとでは、
マネジメントのやる気に関わりますし、
効果も違ってきます。

セルフトークがあなた自身をつくるという意味

よく言うのは、

セルフトークがセルフイメージを作り、
セルフイメージが現実から未来を作っていく。

ということです。

つまり、「現実をどう変えていくか?」
はセルフトークにかかっているということです。

 

この事実だけで重要度の高さがわかりますね。

もう少し解説を加えます。

セルフトークというのは脳内での会話といってもいいもので、
これが実は4万から6万回、1日に行われていると言われています。

それだけ無意識に繰り返しているセルフトークの影響力は計り知れません。

 

言葉というもの当然、単なる文字や音の羅列ではなく、
その意味があります。そして、その意味は、
脳に何かしらイメージさせます。

つまり、セルフトークは
同時にセルフイメージ(脳が描く自らに対するイメージ)を呼び起こしている
ということです。

脳内イメージ 認知機能 イメージトレーニング

これがつまり、「セルフトークがセルフイメージを作り」
ということになります。

セルフイメージは脳が作り出す映像ですが、
これは目の前の現実世界を見て、聞いて、感じて、認識した映像と
脳にとってはなんら変わりがありません。

だからこそ、強いセルフイメージはそれを実現するように
脳と身体と心が自然と働いていくわけです。

 

これが、

セルフトークがセルフイメージを作り、
セルフイメージが現実から未来を作っていく。

ということの意味と重要性です。

セルフトークに関する論文

セルフトークの重要性をさらに認識していただくために
セルフトークに関わる論文をいくつかご紹介します。

どれもフリーでネット上から読める論文ですので、
興味があれば論文そのものも御覧ください。

セルフトークが運動パフォーマンスに及ぼす影響

水泳のパフォーマンス(タイム)において、
ポジティブセルフトークをさせたグループと、させないグループで比較した研究です。

ポジティブセルフトークをしたグループでタイムが短縮、
つまり、パフォーマンスが上がったという結果が得られています。

セルフトークの精神生理学的効果について

こちらの研究はポジティブなセルフトークとネガティブなセルフトークにおける、
「脳波」を測定した研究です。

結果として

ポジティブなセルフトークが, 疲労の抑制と関連する前頭部の脳活動や運動指令に関わる中心部の脳活動に作用し, 最適な覚醒レベルをもたらしたかもしれないことを示している.

と述べられています。

認知的セルフトークと心理的競技能力の関係

こちらの論文は日本テニス学会や日本スポーツ心理学会で報告されたもので、
多くのテニスプレー中のセルフトークを挙げていって、
それらをポジティブ、ネガティブなどに分類していきながら、
競技能力との関係を調べていったものです。

予想通り、
ポジティブなセルフトークが多く、ネガティブなセルフトークが少ない選手ほど
競技能力が高いという結果が出ています。

ネガティブセルフトークをポジティブに変換する

では、いよいよセルフトークマネジメントの方法について
解説していきます。

セルフトークマネジメントの基本は
ネガティブなセルフトークをポジティブなセルフトークに修正すること、変換することです。

とは言え、1日4−6万も無意識に繰り返されるセルフトークのマネジメントは
容易なことではありません。

その具体的な方法について解説していきます。

意識に上げることが何より大切

セルフトークマネジメントのいちばん大切なポイントは、
普段無意識に繰り返されるセルフトークを意識に上げるということです。

要は、日々繰り返されているセルフトークに耳を傾け、気づく
ということです。

意識に上ってしまえば、それを変換することは難しくありません。

ですから、日々
「今、自分はどんなセルフトークをしているかな?」
ということを注意してみるということがスタートであり、
かつ、最も大切です。

ネガティブセルフトーク変換の例

ここではネガティブセルフトークをポジティブに変換する例をいくつか挙げてみます。
参考にしてみてください。

 

もう疲れてやる気も出ないな

心地よい疲労感と充実感だ、少し休んで、さらに楽しんでいこう

 

痛いな、大丈夫かな、不安だな

この痛みに対する対処法は理解している、着実にやるべきことをやっていこう

 

また怒られた・・・凹む・・・

よし、課題を見つけた。克服法を考えよう。

 

望ましいセルフトークか否かの判断

例を挙げたように
ネガティブをポジティブに変換すればセルフトークマネジメントとしては、
まずまずOKです。

しかし、本当にベストか?と言うと、
単になんとなくポジティブに変えるというよりも、

あなたが設定しているゴール(目標)に近づく方向に
ポジティブに変換するという視点がより重要です。

 

例えば、

もう疲れてやる気も出ないな

心地よい疲労感と充実感だ、少し休んで、さらに楽しんでいこう

という変換も、もし、ゴールが健康維持で、
疲労のコントロールということであれば、

もう疲れてやる気も出ないな

この疲労は疲労のコントロールがうまくいってないサインだな。よし、このサインを完治できたのはデカイ!徹底した休息をとろう!

というセルフトークのほうがいいかもしれません。

すべてはゴール次第ということですね。

アファーメーションがセルフトークマネジメントの起点になる

そういう意味で、セルフトークのマネジメントにおいても
ゴールを常に思い描いておくことが大切になるわけですが、

もう少しダイレクトに、マネジメントしやすいようにするために、
アファーメーションという手法、テクニックを用いて、習慣化することをおすすめしています。

アファーメーションはこちらで詳しく解説しておりますが、

[st-card id=4581 label=”” name=”” bgcolor=”” color=”” readmore=”on”]

定期的に毎日、達成したいこと、なりたい自分のイメージを想起する文章を
読んで、リアルにイメージするということを繰り返すことを言います。

このアファーメーションが習慣化していると、
常にセルフトークがそのアファーメーションの世界に合致しているか?
チェックするような意識が高まりますので、

アファーメーションとセルフトークマネジメントはセットで取り組むべきものと
お伝えしています。

 

ポジティブセルフトークの例

最後にポジティブセルフトークの例をもう少し挙げておきます。

変換するにしても、自分の中に
そういった言葉、文章のストックがないと、
どう変換していっていいかわからないこともあるので、

日々、自分をポジティブにしてくれる言葉、
ゴールに近づく言葉をストックしていきましょう。

感謝のセルフトーク

感謝の言葉を発しているときに
ネガティブな感情を維持することは難しいと言われています。

それほど、「感謝」には人をポジティブにしてくれる力があります。

感謝は相手がいなくてもできます。
宗教がある人は、その宗教が崇める神様だったり、
日本人だったら、よく「お天道様」なんて言ったりしますよね。

そういった何かしら大きなものに感謝する
というのもおすすめのセルフトークです。

「●●を教えてくれて、お天道様ありがとうございます。」

みたいな感じですね。

 

プラス解釈のセルフトーク

解釈を変えるというのも
セルフトーク変換のコツです。

一見、悪いできごとに見えることも、
解釈を変えればポジティブに変換できます。

 

例えば、野球でエラーをしてしまったとき、
「やってしまった、なんて自分はダメなんだ・・・」
というネガティブなセルフトークに気づいたとしたら、

「このエラーで普通の人なら凹んで、パフォーマンスが落ちるところを、
逆に自分は高いパフォーマンスを発揮してしまう
というメンタリティを見せつけるチャンスだ」

と、エラーを凹む原因にするのではなく、
メンタリティを見せつける起点と解釈を変えてしまう例ですね。

成功・失敗のセルフトーク

あとは何かしら失敗してしまったときにテッパンのセルフトーク例が
「自分らしくない」
ということです。

人のせいにするのはいけませんが、
失敗が自分の本当の実力と、自分を低く評価することには意味がありません。

ですから、

失敗したときは「自分らしくない」

逆に、成功したときは「自分らしい」

というシンプルなセルフトークで、成功する自分が当たり前という状況を作っていくことができます。

まとめ

セルフトークをマネジメントするということをテーマにお伝えしてきました。

要点としては、

  • セルフトークはセルフイメージを作り、それは最終的に現実や未来を変える
  • 望む未来を手にするためにセルフトークのマネジメントはとても重要
  • セルフトークのマネジメントの基本はネガティブをポジティブに変換すること
  • セルフトークマネジメントのスタートかつ、最重要なのは「意識に上げること」

これらが特に大切なポイントになります。

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