メンタルコーチング

進化するスポーツメンタルトレーニング方法 -最強の5ステップ-

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この記事を書いた人
歌島 大輔ADMINISTRATOR
景翠会 金沢病院
整形外科専門医 / 認定スポーツドクター / CSCS(米公認トレーナー) / 苫米地式コーチ 補
肩 / スポーツ領域を得意とする整形外科専門医としての診療 / 手術・スポーツパフォーマンスアップ、ケガ予防トレーニング等のアドバイス・マインド(脳と心・メンタル)の使い方を指導するコーチングを行っています。

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スポーツメンタルトレーニング・・・正しく実践すれば、
あなたのチカラを100%発揮して、あなたのチカラを何倍にも成長させる
そんなチカラの源泉になってくれます。

そのスポーツメンタルトレーニングの脳科学に基づいた最強の5ステップを今回お届けします。

最強の意味は・・・最後までお読みいただくとわかりますが、シンプルに言うと「否定しようがない科学的な方法」であるということです。世の中にはいろいろなメンタルトレーニング法が開発され、いろいろなメンタルトレーナーがいらっしゃいますが、一言で言うとメンタルトレーニングは歴史的に「心理学」がベースになっています。それ自体がダメというわけではないのですが、「心理学」は人の心:メンタルを解明するには少し不足していると感じていて、もう少し抽象度の幅が必要だと考えていました。

それは臓器としてのというより具体的なレベルと、人の脳が物事を認識するときのメカニズム(認知)という抽象的なレベルです。この幅を持った学問が脳科学だったり認知科学だったりするわけで、僕自身が医師として、また、メンタルコーチとしてメンタルトレーニングを指導しているのはこの領域がベースになっています。

これが最強の理由の1つです。
わかるような、わからないような話かもしれませんが、最後までお読みいただくと腑に落ちていただけると思います。

心技体・・・昔から日本の武道、そしてスポーツ界で重要視されてきた3要素。

この中で技:スキルと体:フィジカルの鍛え方が先に発展しました。
わかりやすい部分ですから当然ですね。

しかし、今、遅れて重要性が叫ばれているのが心:メンタルです。
メンタルトレーニングという言葉は何十年も前からありますが、実際にスポーツ選手、スポーツチームで本格的に導入しているところがどれだけあるか?
ということを考えると技術練習をしない人はいない、身体を鍛えない人もほぼいない・・・となれば、大きな差があるわけです。

これは逆にチャンスだと言えます。

心理学、脳科学、認知科学、など科学的な方法論がどんどん出来上がってきている今、まだまだ導入していないチーム、選手が多い中で、それらのチームや選手に差をつけるための必須トレーニングがメンタルトレーニングだと言っていいわけですね。

それではさっそく最強の5ステップに進みましょう。

Step1:スポーツメンタルトレーニングのスゴさを知る

まずファーストステップはスポーツメンタルトレーニングのスゴさを知るということになります。このStepが必要なのは、メンタルが大切ってことまでは理解していても、メンタルトレーニングがどこまで効果があるか?っていうことまでは知らない、確信できていないというケースが多いからなんですね。

かくいう僕もメンタルトレーニングは学生時代から知っていて、本も読んでなんとなく実践していたんですが、なんとなく、確信は持てないままやっていたせいか、「結局、緊張しいは変わらない」「なかなかモチベーションコントロールもうまくいかない・・・」という悩みは解決しなかった経験があります。

今はそういうことはとっくに解決して、緊張感を楽しんで、モチベーションが上がらないということに悩むこともなくなっていますが、当時の僕は間違いなくメンタルトレーニングをどこかで疑っていました。

メンタルトレーニングの歴史とか「メンタルとは?」とか、そんなこと知ってどうすんの?って思っていたこともあって、まずトレーニングの具体的な方法に飛びついていたことも要因でした。

そんな当時の自分に伝えたいのは、「メンタルトレーニングのスゴさ」を知るために歴史や基礎知識を頭に入れるというスタンスでやると、すんなり入ってきますので、「メンタルトレーニングって何がすごい?どうスゴい?」という視点でこのStep1は学んでみてください。と言っても、難しい内容ではありませんのでご安心くださいね。

イチロー、本田圭佑、羽生結弦、渋野日向子選手のメンタル

まずは世界の舞台でとてつもない結果を出しているスーパースター達はどうか?を考えてみましょう。彼らのメンタルもとてつもないレベルにあることがほとんどです。

2019年に引退されたイチローさんはコーチや監督からの圧力を受けながらも、振り子打法という非常識な打ち方で前人未到だったシーズン200本安打を1軍定着の初年度に達成しました。さらにアメリカ大リーグに挑戦した、それも初年度に新人王とMVPを獲得するという伝説中の伝説を達成します。

MVPを獲得したメジャー史上唯一の外国人ルーキーであり続けていることは、そのとてつもないメンタルを表しています。それだけ異文化の地で力を発揮することは難しいということです。

イチローさんのメンタルはきっと、どこにいてもブレない自分というところにあったのだろうと思います。メンタルにおける軸の大切さを教えてくれた存在です。

フィギュアスケートの羽生結弦選手もブレない軸を持ってオリンピック2連覇という偉業を成し遂げましたが、彼は「スター羽生結弦」というものを自分でイメージして、その生き方をするという方法で強いメンタルを維持しているように見えます。これは実は矢沢永吉さんや、松田聖子さんのような芸能人としてスターになる人に多い方法です。

他にも、その言動がとても「コーチング的」な本田圭佑選手や、試合中に笑うなという間違った風潮をぶっ飛ばしてくれるゴルフの渋野日向子選手なんかもメンタルの強さが際立ちますよね。

メンタルトレーニングの歴史がスゴい!

そんなスーパースターたちのメンタルに少しでも近づき、追いつき、追い越していくためのメンタルトレーニングについて、まずは歴史について軽く学んでみましょう。

メンタルトレーニングは古くは旧ソ連(今のロシア)の宇宙飛行士が恐怖心に打ち勝つために開発されたと言われています。

僕の大好きな漫画、宇宙兄弟

この漫画でも出てきますが、宇宙飛行士、宇宙開発と言えば、昔からアメリカとロシアが競って進歩させてきた分野です。ことロシアのアメリカに対する対抗心は強いようで(宇宙兄弟情報 笑)、この宇宙飛行士のメンタルというものもとても重要視していたと思われます。

事実、宇宙兄弟では日々人という主人公の弟のパニック障害という心の病をロシアに行って治療しています…漫画の話はこれくらいでいいですかね。

でも、宇宙飛行士の恐怖心に打ち勝つための方法論・・・それだけでスゴいですよね。

そんなメンタルトレーニングはソ連のオリンピックチームからスポーツに導入され世界中に広がっていきます。

また、少し時期がずれますが、アメリカではメンタルトレーニングとは少し流れを異なる「コーチング」というものが始まります。
これはアメリカンフットボールのコーチだったルー・タイス氏が元祖と言われるもので、一言で言えば「マインドの使い方を指導する」ということで、メンタルトレーニングに近い領域です。

こちらの発展もオンリンピックですが、特に金メダル数でギネス記録を持つマイケル・フェルプス選手を擁するアメリカ水泳代表チームのもとヘッドコーチ、マーク・シューベルト氏がルー・タイス氏の弟子であったことは有名な話です。

そんな「コーチング」はさらにアメリカの主要企業やアメリカ軍の部隊に軒並み導入されて成果をあげています。

こちらを主に僕は活用しているわけですが、メンタルトレーニングもコーチングも共通する領域は少なからずありますし、それらのいいとこ取りではないですが、さらに抽象度を上げた視点で指導をしています。

そもそもメンタルとは?

では、そもそもメンタルとは何なのでしょうか?

     イメージトレーニング

それは精神力というのが一番近いでしょう。
精神力が強いと、メンタルが強いはほぼ同じ場面で使われます。

も近い言葉ですね。

ただ、強い、弱いとか、トレーニングで鍛えるという対象になるので、やはり、メンタル=精神力という捉え方でいいかと思います。

ちなみにコーチングでは少し考えを異にしていて、メンタルという言葉はあまり使わず、マインドを使います。
マインドのコーチング的定義は明確で「脳と心」です。心は当然、心臓にあるわけではなく脳が生み出してるものですから、心は脳の働きに含まれると考えていいです。

脳内イメージ 認知機能 イメージトレーニング

マインドの方がメンタルより、「脳」にフォーカスを当てているというところに違いを感じています。

もちろん、メンタル=精神力も脳が生み出しているものに変わりはありませんから、共通点が多いのもうなずけますね。

このメンタルトレーニングがいかにスゴいか?という視点でいくと、やはり「脳」ということになります。

「脳」は心を生み出すばかりでなく、身体を動かす指令を出すこともすれば、内臓の調節すらやってくれます。全ての司令塔。それが脳。

この脳を鍛えるのがメンタルトレーニングであるわけですから、スゴくないわけがない。
ということになります。

メンタルトレーニング・コーチングによる実際の劇的変化

それだけスゴいメンタルトレーニングですから、トレーニングを、積むことで激変するケースは少なくありません。

僕自身もコーチングという形でメンタルトレーニングを指導していますが、ほぼ例外なく激変します。

どう激変するかは、その人によります。

僕のところにコーチングを受けに来るクライアントさんの多くはまず怪我に悩んでいます。しかし、その段階で僕はメンタルを変えに行きます。怪我して悩んでいる時こそ、メンタルを鍛えるチャンスだからなんですね。

そして実際、怪我する前とは違うゴール(目標)を描いて、それに向けての行動が全然違ってきます。

さらには試合で力を発揮するチカラ。それは緊張感との付き合い方や気持ちの切り替え方などになりますが、そんなことでは悩まなくなっていきます。

メンタルが強い人と弱い人の違い・特徴

実際、僕のコーチングを受けてくれるクライアントの中には、最初はメンタルが弱いと思っている人も少なくありません。

メンタルは筋肉のように物理的に太い、細い、強い、弱い、というものが明確にあるわけではありません。でも、なんとなくわかりますよね、「この人はメンタル強いな」とか「この人は弱いな」みたいなもの。

このメンタルの強さを一番反映するのは「環境/状況変化に対して、いかに自分らしくいられるか?」
という部分です。

メンタルが弱い人は環境の変化や状況の変化にストレスを強く感じ、最悪体調を崩してしまったり、モチベーションが低下したり、動揺したり・・・となってしまいます。それに対して、メンタルが強ければ、周りの変化に対してストレスは感じたとしても「自分を見失わない」「軸をぶらさない」そういう姿を見せてくれます。

例えば、監督に怒られたときの反応なんていうのは典型的ですね。監督に怒られるという状況変化に対して、ひたすらに動揺して、萎縮して、パフォーマンスを落としてしまうか、

逆に自分を持って、集中力が高まってパフォーマンスが高まるか、

これは大きな違いですね。

子どもに教えるメンタルトレーニング

子どものメンタルトレーニングに興味がある親御さんも増えてきています。

実際のところ、小学生以下のお子さんであれば、この記事をそのまま読んでも理解は進まないでしょう。中学生以上ならちょっとずつ取り入れることもできるかもしれません。

ここでは子育て論を展開するつもりはありませんので、一つだけ大切なポイントをお伝えします。
それはお子さんを無理矢理変えようとしないことです。

それ自体はどこでも言われていて、

「またそれか・・・」と思われるかもしれません。

でも、同時に
「それはわかっているけど、じゃあ、あるがままでいさせるしかないのか?」と困惑しているかもしれません。

無理矢理変えようとしない代わりに「投げかけ」をします。
言い換えると、「質問」ですね。

投げかけや質問でお子さんに考えさせるということです。そして、「答え」はないということを教えてあげて、自分で出した答えを実践してみるということを促してほしいんですね。

そんなの理想論だと言われるかもしれません。

おっしゃるとおり言うほど簡単なことではないはずですが、

でも、
最低限、道を外さないようにしながら、
投げかけに対して考えると言うこと、そしてそれを実践するということをできるだけ見守ってあげることができたら

少しずつでもお子さんの主体性が高まるはずです。

そのタイミングでこのメンタルトレーニングのスゴさを伝えてあげると、興味を抱いてくれる可能性は高まるはずです。ご一考ください。

Step2:自分のメンタルを知って、最強の自分をイメージする

次に自分自身のメンタルを知るというステップです。自分の状態を知らずしては、トレーニングのしようがありません。
そして、その自分のメンタルにおける強みと弱みを知って、強みを伸ばして弱みを克服したらどんな最強の自分になってしまうのかをイメージしてみましょう。

パフォーマンス分析:日誌をつける

その自分のメンタルを知るということで多くの専門家が勧めていているのが日誌です。
スポーツ選手で伸びる選手には日誌をつけている人が多い印象がありますよね。

この日誌のつけ方は基本自由でいいんですが、反省と称してネガティブな情報ばかりで埋め尽くすようなことは逆効果なので注意してください。

実は日誌の一番の目的はアンテナを立てることです。

これは昭和の伝説的作詞家 阿久悠さんが「あらゆることにアンテナを立てておくと、疲れる。だから、できるだけ寝かしておきたくなってしまう。そのアンテナを立てておくための努力みたいなものが日誌である」とおっしゃっていたことがあります。

つまり、あなたの日々の生活において、何にアンテナを立てて生活をするかで得られる情報は全然違ってきますから、結局、人生が変わります。

あなたのメンタルの分析とさらに最強のメンタルへの成長に対してアンテナを立てる
これが日誌の一番の目的です。

とすると、一つのシンプルな日誌のつけ方として提案したいのは

  • メンタルが上がった瞬間(嬉しかった、楽しかった、乗り越えたなど)
  • メンタルが上がった要因・理由
  • メンタルが上がる瞬間を増やすために明日できること
  • メンタルが下がった瞬間(凹んだ、辛かった、キツかった、挫折したなど)
  • メンタルが下がった要因・理由
  • メンタルが下がらないために明日できること

この6つを書いていく。
そして、できる限りメンタルが上がった瞬間の方が下がった瞬間より多くなるように書いていくということをオススメします。

放っておくとネガティブな情報にアンテナを立ててしまうのが人間なので、意識してポジティブ情報を集めることが必要です。

メンタルを作る10のチカラ

メンタルにアンテナを立てて日誌を書くために役に立つのは、メンタルを構成する10のチカラを意識して書くことです。

そして、この10のチカラの中でどれがあなたの長所で、どれがあなたの短所なのか、ということがだんだんとわかってくれば、長所を伸ばして、短所を克服するようにアンテナを立てていけばいいわけですね。

ということで、10のチカラを解説していきます。

自信を持つチカラ

まずは自信です。これは、その字のごとく自分を信じるという能力です。

自信があるか、ないかというのは物事の成功率に影響を及ぼします。パフォーマンスそのものと言ってもいいでしょう。
ただし、一見自信がなさげの人も、自信がないと自分で言っている人も、周到な準備をする慎重なタイプっていうだけの場合もあります。これはある意味、根拠がある自信を持つチカラを持っていると思います。

ですから、自信があるかどうかで悩んでいるくらいなら、準備をする、やるべきことをするということに集中することのほうが大切だったりします。

のちのステップでは自信を超えた自信、根拠のない自信の方が大切だということを解説します。

忍耐力 耐えるチカラ

忍耐力 つまり耐え忍ぶチカラですね。

これはあらゆる理不尽に迎合して、自らの意見を押し殺して耐えるチカラではありません。耐えることが、あなた自信の未来にプラスになると判断したときのみ耐える。耐えつつ、やるべきことに集中するチカラと言ってもいいかもしれません。

忍耐力がないと、耐えるべきときに耐えることができず、感情的に行動して、本来やるべきことでないことをやってしまいます。つまり、忍耐力というのはただただ耐えるということではなく、感情的な行動を抑えて、理性的な行動を押しすすめるチカラと言ってもいいでしょう。

闘争心 心に火をつけるチカラ

闘争心はスポーツにおいて、とても重視されます。特に恐怖心を伴うスポーツなんかでは、これがないと相手に気持ちで負けているという状況になってしまいます。

闘争心はむやみやたらに大声をあげて、血走った目をして・・・という表し方でなくてもいいということは頭に入れておきましょう。
あなたなりの闘争心でいいんですね。

闘い、争う、心ですから、その競技において「勝つ」という気持ちが誰よりも強いという状況を目指すことでいいわけです。

例えば、サッカーにおける闘争心であれば長友佑都選手のように相手にどんどん向かっていく闘争心の表し方もあれば、静かに冷静に、しかしフィジカルでぶつかる激しさも持ち合わせている、そんな柴崎岳選手のような闘争心の表し方もあります。

自分の中に「相手に勝つ!」という気持ちがどれだけ強くあるか。それのみが闘争心の測定基準になります。

自己実現意欲 自らを成長させるチカラ

自己実現意欲と書きましたが、これは自らを成長させていくチカラです。僕自信の活動理念が「人生最大の成長期を作る」ですから、こういう人が増えていくと嬉しく思います。

誰しもが持つチカラなんですが、同時に「現状維持」を望むチカラも人は持っています。ですから、どちらが強いか?という部分でその人が実際にどれほど成長するかが決まってくると言えます。

自己実現意欲がどれだけあるかを判断するときのコツは、「現状」や「現状の延長線上」の自分が嫌かどうか?です。自己実現意欲が高ければ、基本的に現状のままは嫌なはずですから、これが嫌じゃないとすれば、「まあ、このままでもいいかな」という思いが強く、成長するチカラは少ないと言わざるをえないでしょう。

あなたは現状に満足していますか?

自己コントロール能力 自分を制御するチカラ

自己コントロール能力ですね。これは広い意味を持ちますが、ここでは自分の感情と自分の行動のコントロールという定義にします。

忍耐力は感情的な行動を抑えて、理性的な行動を推し進めることと述べましたが、そういう意味では自己コントロール能力の一部と言ってもいいかもしれません。

さらにモチベーションの低下を自覚して、そのままダイレクトに行動しなくなったり、うまくいかない時に感情が不安定になりパフォーマンスに影響したり…
と、自分が望まない方向に心と身体が向かうことに対して、コントロールできるかどうか

これはかなり重要な能力と言えます。

リラックス能力 力を抜くチカラ

リラックス能力は主に緊張感の中で力を発揮するために大切な能力です。

緊張してガチガチだと動きもぎこちなくなり、さらに脳も働いてくれないのでパフォーマンスはものすごく落ちます。

人は力を入れる、力むということは簡単にできて、その感覚を感じやすいわけですが、逆に力を抜くというのが苦手な生き物です。

「力抜いてるつもりなんですけど」

「どこがだ!ガチガチじゃないか!?」

みたいなやり取りはどこかしこで行われています。

ですから、リラックス能力は多くの人が考える以上に簡単ではなく、その必要性に気付きにくいものです。

決断力 決めるチカラ

決断力もしくは判断力と言ってもいいかもしれませんが、これはスポーツに限らず、多くの場面で重要性がさけばれるものです。

決断力があるかないかは、その決断のスピードと冷静さで判断します。
のちのち、正解かどうだったかはあまり重要ではありません。その時点でベストと考えた決断をスピーディにできれば決断力アリという評価で良いと思います。

スポーツにおいても決断・判断の連続だったりするので、その視点で評価をしてみると、「ああ、あそこの迷いでチャンスを逃した」とか、「あそこは準備が良く、ベストな決断を迷わずできたな」とか、そういう振り返りができると思います。

予測力 未来を見るチカラ

予測力と言って、未来を見るチカラがついてくると、それに向けた準備ができてきます。

結果、パフォーマンスが上がるわけですから、向上させられたら良いに決まってます。

これは別に占いを学べとか、歴史から未来を予見しろとか、そんなことが必要なわけではありません。

予測力を評価するためにも、また予測力を向上させるためにも、必要なのは準備を徹底することです。

これはサッカーの本田圭佑選手も常々おっしゃっています。
準備を徹底するには未来を予測しないとできません。そして、準備を徹底すれば予測が正しかったかどうかもわかります。

転換力 過去に縛られないチカラ

体育座り 落ち込む ネガティブ

コーチングでは「過去は関係ない」ということを徹底しています。本来的には脳科学的に過去も関係あるんですけど、多くの人が過去に縛られて、その成長を止めてしまっているので、あえて「過去は関係ない」と指導しています。
そこまで切り離して、やっとちょうど良くなるという感じです。

ですから、過去に何かネガティブなことがあったとしても、そこから必要な教えを掴み取って、未来に転換するというチカラが多くの人に必要だと感じています。

協調性 コミュニケーションを回すチカラ

個人種目のスポーツですら、協調性はめちゃめちゃ大切です。

1人1人、別々の脳を持っているので、認識する世界は1人1人違います。これを「1人1宇宙」と言います。

だからこそ、うまくコミュニケーションを取っていかないと、みな孤立してしまうんですね。
そうなると本来、人間関係の中で協力、刺激しあって成長し、高いパフォーマンスを発揮できるはずなのに、あっという間に限界にきてしまいます。

それほどまでに協調性は大切です。

協調性のポイントは先ほどの「1人1宇宙」です。「誰1人として同じ世界を認識していない」という事実を大前提にしてコミュニケーションをとるということです。
シンプルに言えば、「1人1人みな違うんだから、歩み寄って尊重しあっていきましょう」という当たり前すぎることになりますが、「1人1宇宙」ということを理解したあとだと、納得具合も違うのではないでしょうか。

目的 -力を発揮する、-力を伸ばしていく

メンタルトレーニングのステップ2として、自らを知ること、そのための日誌の話や、メンタルを構成するチカラについて解説してまいりました。そうして、自らを知ることで、未来にあなたはどうなっていけるのか?という未来のあなたのメンタル像がイメージできてくるようになります。

その状態でメンタルトレーニングを行なうと圧倒的に効果が高まります。ステップ2の最後にメンタルトレーニングの大きな2つの目的をお話します。

いつでもチカラを100%発揮することができるようになる -パフォーマンス-

1つ目の目的は試合などで自分が持つチカラをしっかりと発揮するということです。

緊張でガチガチになってしまったり、練習でできたことが試合でできなかったり…特に歴史的に宇宙飛行士やオリンピック選手に必要だった部分だろうと思います。
いくら訓練を積んでも、宇宙の場でチカラを発揮できなければ命に関わりますからね。

ただ、そこまででないにしても、試合や本番でチカラを発揮できないというケースは多くの人の悩みですから、大きな目的の一つになるわけです。

チカラを伸ばしていく -成長-

もう1つの目的は成長です。チカラの伸ばしていくということですね。

これは試合や本番に限らず、人生のあらゆる局面で脳と心をうまく活用して、心も体も成長していくためのメンタルトレーニングという側面です。体を成長させたり、スキルを成長させたりということにおいても結局、メンタル、脳が大切になってきますので、この目的でのメンタルトレーニングの重要性はどんどん高まっていくでしょう。

Step3:メンタルトレーニングで自分の力を100%発揮する

では、メンタルトレーニングの目的の1つ目であるチカラを100%発揮するための具体的なメンタルトレーニング法について解説していきます。

僕自身、少年時代から野球をやっていて、野球自体は大好きで練習が好きでした。
でも、試合となると緊張してしまい、チカラを発揮できず、いつしか「試合はいらない、練習だけでいい・・・」とまで思うくらいになっていました。

そんな僕もメンタルトレーニングを実践することで、試合における緊張を克服することができました。実際には主に4つの方法を取り入れました。それが呼吸法と緊張バランスを整えることと、フォーカスチェンジ、そしてイメージトレーニングです。
まず、それらから解説していきましょう。

呼吸法の基本は意識すること

当時の僕は試合前になるとなぜかあくびを繰り返すようになっていました。身体も緊張を解そうとしているんだろうなと思っていたわけですが、さらには、呼吸自体が浅くなっていたせいだったんですね。
人は緊張すると呼吸は浅く、小さく、速くなっていきます。

これに気付くことが1つ大切なポイントです。なぜなら呼吸は意識すれば容易に変えることができるからですね。ですから、緊張していると感じたら、まずは呼吸に意識を向けてみることです。
緊張しているときには筋肉のこわばりとか、心臓のドキドキとか、いろいろな不快な感覚があると思うんですが、そういうのを一旦置いておいて、ただ呼吸を意識してみる。これが基本です。

腹式呼吸とか逆腹式呼吸とか、10秒で吐いて、3秒止めて、3秒で吸って…とか、いろいろな呼吸法が言われていますがまず基本はどんな呼吸法にしろ呼吸自体に意識を向けることにあります。
ということは、ある意味、どの呼吸法でも良いということでもあります。

ということで、最初のポイントは呼吸に意識を向けることですが、それができた次はチカラの入れ具合です。

緊張バランス サイキングアップ リラクセーション

呼吸はを学んだ僕はあくびをすることが減って、緊張感をほぐすことができるようになってきましたが、そうしたら、試合前なのに眠くなることが出てきました。

これはリラックスのしすぎでした。
緊張しなさすぎとも言えます。

緊張しなさすぎで寝てしまえば、パフォーマンスどころではないんですね。

よくこういう図が使われるように、緊張とリラックスには適度なバランスがあります。そして、そのベストなバランスは種目やプレーの瞬間瞬間で変わってくるし、個人個人でも違ってきます。

ですから、自在に緊張とリラックスのバランスを変えることができるのが理想です。
それにはやはり呼吸が基本です。

リラックスするためには呼吸を穏やかにゆっくりとして、緊張度を高めるのは意図的に呼吸を強く、速くします。ただ、呼吸を速くと言っても、それを長く続ければ過呼吸で二酸化炭素が飛んで、意識が遠のいて、痺れてきてしまいますので、短時間で気合いを入れる感じで十分です。

注意の切り替え チェンジフォーカス

次はフォーカス(焦点)を変えるというテクニックです。テクニックなんですが、かなり本質的で汎用性(いろいろなことに応用可能)があります。

例えば、野球で苦手なピッチャーとの対戦の時、多くの選手はその苦手な選手にフォーカスが強まってしまいます。それは視線も意識もです。そうなると、元々はピッチャーとのスキル的な相性だけで苦手だった相手も、だんだんメンタルにおいても苦手意識が強まってしまいます。

そこで、一度、思い切ってボールそのものをガン見して、フォーカスを思いっきり絞ってみるんですね。もしくは逆に思い切り広げて相手チーム全体を倒しに行く意識にするというのもいいです。そうやってフォーカスを変えることで苦手が苦手じゃなくなったりします。

僕の場合は、まさかの「試合そのもの」が苦手だったので、フォーカスを試合そのものやその結果から、1つ1つのバッティングや守備機会を最上級の最高級の練習と捉えて、まさに練習としての1球入魂を実践することで、試合に対する苦手意識が消えていき、結果も出るようになっていきました。

イメージトレーニング

イメージトレーニングもメンタルトレーニングの中心的なスキルですね。こちらも参照いただければと思いますが、

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試合でベストパフォーマンスを出すためのイメージトレーニングは別名、メンタルリハーサルと呼ばれる準備に使います。このイメージトレーニングの中でもメンタルリハーサルの方法について解説します。あくまでメンタルリハーサルの一例ですが流れをつかめると思います。

スポーツの試合に向けたメンタルリハーサルとします。

できれば試合会場現地に試合と同じ時間に一度行ってみます。もし遠方で行けない場合でもインターネットの画像検索、動画検索などでできるだけ映像や雰囲気を掴んでおきます。それは対戦相手も同様で、直に見られるなら見ておくべきですし、そうでなくても情報収集は画像や映像を中心に行なっておくべきです。

そして、試合当日の試合会場への移動から試合前の準備、試合開始までを丁寧に丁寧にイメージの中でリハーサルしていきます。別に全く同じである必要はありません。一度、しっかりとしたイメージを作って、その会場での試合をイメージの中で経験したという状態を作ることが平常のパフォーマンスを出すために必要になります。
ホーム&アウェイで言えば、アウェイをホームに意識の中で変えてしまうということになります。

その上で試合が近づくにつれて試合そのものがうまくいっているイメージを日々描いていくこと、それも様々な場面でうまくいくイメージを積み上げていくことです。
サッカーのセンターフォワードであれば開始5分で訪れたペナルティエリア付近でのパスを受けてから、すぐさま打ったミドルシュートが綺麗に決まるイメージをしたかと思えば、なかなか味方がパスを繋げない中でもしつこく動き直しをし続けながらチャンスを待ち続けた後半15分にキーパーのこぼれ球に誰よりも速く詰めてゴールするなど、いくらでもイメージすべきことはあるはずです。それらのイメージをしていくときには試合までの準備のイメージも済んでいますので、より臨場感高く、単なる妄想ではなく、リハーサルとしてのイメージを作り上げます。その結果、うまくいくイメージですから、テンションが上がって、嬉しくなって然るべきです。感情が動員されるとリアリティが上がるのでリハーサルの意味が高まります。

これがメンタルリハーサルの一般的な方法です。要は脳の中で何度でも大切な試合を経験して、「慣れて」しまうということにメンタルリハーサルの大きな意味があります。

僕は実はここまで徹底したメンタルリハーサルはやりませんでした。それは現役時代の自分に対する後悔の1つでもあったりします。なぜなら、僕は医学部時代の1番大切な集大成的な大会で、必ずと言って良いほど他の試合のような活躍ができなかったからです。試合に対する苦手意識はメンタルトレーニングで取り外せましたが、大きな舞台になるとチカラを発揮できなかった後悔があります。

それもこういった活動(情報発信やコーチング)をしている原動力になっています。

マインドフルネスを活用する

さらに自分のチカラを100%発揮するためのメンタルトレーニングとして、ビジネス界を中心に台頭しているマインドフルネスについても活用してみましょう。

マインドフルネスとはMITのマインドフルネスセンター所長:ジョン・カバットジン博士が

今という瞬間に、余計な判断を加えず自分の人生がかかっているかのように真剣に、意識して注意を向けること。

と定義しています。

今に集中する

それも一般に言われるレベルではないレベルの今への集中

それは過去も未来も周囲もすべて取っ払って集中する

それを呼吸にフォーカスした瞑想によって達成するのが一般的なマインドフルネスの方法論です。

それですべてが好転するほど万能なものではないですが、あらゆる雑念で淀んだマインドを綺麗にする現代的な方法論として、習慣的に取り入れることはスポーツ選手においてもプラスに働くケースは十分にあると思います。特に過去に思い悩み、縛られているような人にとっては検討してみて欲しい方法論です。

マインドフルネスに関してはたくさん本が出ていますが、こちらは音声付きで実践的なのでオススメです。

集中力アップ

マインドフルネスは今に集中することと述べましたが、そもそも集中力がない…と悩む人が少なくありません。

僕はそれに対しては気にしなくて良いと伝えることが多いです。

  • A.集中力がある=1つのことに集中して取り組む=周りが見えない
  • B.集中力がない=いろいろなことに目移りしている=周りが見えている

これ、どっちが良いと思いますか?

僕ら医師や、あとはパイロットなんかは集中力が必要と言われますが、本来的に必要なのはBです。
もし医師が手術の部位のみしか集中できずに、看護師から「先生、血圧が下がってきています!」という警告も無視して出血を放置したり、麻酔科医と連携しなければ、患者さんの命に関わります。
また、パイロットが空の景色しか見れずに、数多ある操作パネル、ボタンを適当に操作すれば、一気に墜落です。

1つのことに注意を集中することが正しく、注意が複数に向くことが間違っているという風潮は変えるべきです。

注意は複数必要に決まっていて、かつ、その能力が足りないからこそ、必要なときに1つのことに集中できないんですね。周りが不安だから。

ですから、1つに集中することに固執しないで、注意を向ける必要があることが複数あるなら、それらにしっかり集中していくこと。それを注意散漫というラベルを貼らないことがポイントです。

集中力がいかに大切・・・でないか?の一例になるかはわかりませんが、野球におけるバッターの視点の置き方として「周辺視システム」という言葉が取り沙汰されました。これはバッターがピッチャーのどこを見ているとパフォーマンスが高いのか?という研究結果から出てきた言葉です。
パフォーマンスが高いバッター(良いバッター)はピッチャーの肘周辺をぼんやり見ていて、パフォーマンスが低いバッター(良くないバッター)はリリースポイント(ピッチャーがボールを離すところ)を凝視していたというような結果だったわけです。普通、逆だろと思うような結果から、周辺視という視野の真ん中でない部分でボールを捉えることがパフォーマンス向上に役立つという可能性が考えられ、「周辺視システム」と名付けられました。

ボールを凝視すれば周りが見えず、その突然の変化(変化球)には対応できません。ですから、周辺視でまず、ある程度ぼーっと捉えることがパフォーマンス向上に役立つのではないかと僕は考えています。

ですから、もし、集中力アップが課題と思っておられるようであれば、必要なものすべてに集中してしまいましょう。それを無理に一つに絞ろうとするから他が気になってしまうんです。
脳は賢いので無意識レベルも含めれば多くのことを並列作業することもできます。ですから、気にせずどんどん行動して、その行動の量を積むことで質を上げていく意識が、自然と集中力を高めます。

Step4:スポーツコーチングで達成したいゴールへ自分を成長させる

次はスポーツメンタルトレーニングの目的の2つ目、「成長」です。
こちらはコーチングがフォーカスしている分野でもあります。そのためコーチングの用語や方法論も多めに含まれていきます。

目標設定・ゴール設定

まずは何より目標設定です。コーチングではゴール設定と言って、一般にメンタルトレーニングで言われる、目標設定の重要性よりもはるかに重視しています。「一にゴール、二にゴール、三、四がなくて五にゴール。」と言ってもいいかもしれません。

それは正しいゴール設定によって、あなたの世界の見方、あなた自身の見方、パフォーマンス、行動、態度、思考、すべてが変わるからです。

シンプルにいうと、

  • 過去の延長線上として今の自分と世界を見るか
  • ゴール側の自分から今の自分と世界を見るか

という違いになります。こりゃ、違うわって思いますよね。

つまり、まさに今の自分と世界をかえるための未来のゴール設定です。

ゴール設定についての詳細はこちらの記事もご参照ください。

ポイントは達成方法がわからないくらい大きく、かつ、自分が心から達成したいゴールを設定するということになります。(ちょっと努力すれば手が届く…みたいな目標じゃないってところがポイントです。)

セルフトーク

ゴールを設定したら、そのゴール側の自分から今を見ていく必要があります。
でないと、そのゴールは単なる妄想で終わってしまいます。

そして、その方法論の第一候補がセルフトークのコントロールです。
こちらで詳しく解説していますが、

セルフトークというのは1日に何万回も無意識に繰り返している脳内での会話です。声に出ない独り言と思ってもらってもいいです。これを過去の延長線上のセルフトークからゴール側の自分が発するであろうセルフトークにどんどん変えていくことが、ゴール側の自分から今を見るということに繋がります。

言葉のチカラはすごいものがあります。人間の脳がこれだけ発達した背景には確実に言葉があります。言葉がイメージを生み出して、そのイメージが現実を変えていきます。それが脳のメカニズムです。とすれば、1日に何万回も自らにだけ影響を与えているセルフトークを変えない手はありません。

イメージトレーニング

さきほども出てきたイメージトレーニングです。さきほどは試合前などのメンタルリハーサルについて解説しましたが、こちらは日々、常日頃から繰り返してもらいたいイメージトレーニングです。言い換えると、ヴィジュアライゼーションと言います。

これは設定したゴール側の自分をどんどんリアルな映像にしていき、その映像を何度も何度も脳内で再生するということになります。よくやるのは寝る前と朝、シャワーを浴びながらイメージを描くことです。これによって、そのイメージに合致した行動をとりやすくなり、結果、イメージが強化され、行動が変わり、現実が変わっていきます。

イメージトレーニングについてはさきほどもご紹介しましたが、さらにこちらをご参照ください。

脳内イメージ 認知機能 イメージトレーニング
イメージトレーニングの脳科学的根拠を知ると効果が圧倒的に上がる

今回の記事ではイメージトレーニングの(イメトレ)脳科学的根拠についてもご紹介しながら、その効果を疑う余地がないレベルまで引き上げることを目指しています。 イメージトレーニングは脳科学的に正しい方法だと ...

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自信を超えたエフィカシー

ゴール達成に向けて成長していく上でコーチングで大切にしているのがエフィカシーの高さです。

エフィカシーとは自信を超えた自信とか、根拠のない自信と表現したりしますが、正確なコーチング的定義は「自分で設定したゴールの達成能力の自己評価」です。
つまり、あなたが設定したゴールを達成する能力がどれだけあるか?ということになります。それには根拠は必要ありません。そもそも未来のゴール達成能力への根拠など過去に見出すしかなく、それはゴールがある未来においてはほとんど意味をなさないものだからです。そして、根拠がある自信は根拠が崩れれば、自信も崩れます。しかし、最初から根拠がなければ崩れようがない。むしろ、高めていく一方です。これが自信を超えた自信と表現する意味です。

このエフィカシーが高ければ、それだけ高いゴールを達成できることになります。
脳科学的に高いエフィカシーを持つ人間はそれだけ高いゴールの達成方法が見えてくるからです。そして、このエフィカシーを最も高められると考えられているのがパーソナルコーチングです。一対一の対面でマインドの使い方を指導していくものになります。

エフィカシーについてはこちらの記事もご参照ください。

プラス思考

ここで、昔から言われるプラス思考について少し考えてみます。

物事の解釈はいく通りにも捉えられるわけだから、プラスに捉えて、なんでもプラスに考える、ポジティブに考える方が物事は好転するもんだ。

というのが昔から言われるプラス思考です。

それに対して、プラス思考否定論者は、「いやいや、それは臭いものに蓋をしているだけで、なんの解決にもなっていない。それどころか、問題点に目を向けないので解決から遠ざかる。逆にネガティブな面にも目を向けることで対策も練れるし、プラスに働く」というような話をします。

どっちが正しいのでしょうか?

結論からすれば、どっちも一理ありますが、おおまかに言えば、やはりプラス思考です。ただ、思考停止に陥って、「あれもプラス、これもプラス、だから大丈夫!」みたいなおバカなプラス思考は論外ですが、やはり脳がすべて解釈しているわけで、その解釈次第で物事がプラスにもマイナスにも転がるというのは紛れもない事実です。

ですから、ネガティブなものの捉え方は出来る限り避ける。それはセルフトークのコントロールでも同様です。

しかし…とっても大切な視点で、この議論でも忘れ去られているのが、

「何に対してプラスなのか、何に対してマイナスかのか?」という点です。この場合、多分「一般的にプラス、マイナス」というざっくり基準で語られていますが、それではいけません。

あくまでも「ゴールに対してプラスか、マイナスか?」という視点でプラス思考を導入しないと、プラス思考否定論者たちに攻撃されてしまうおバカプラス思考に落ちぶれてしまいかねません。

常に何がゴールに対してプラスなのか?今をどうゴールに対してプラスにしていけるか?という視点を解釈レベルで考えていくということが本当の意味でのプラス思考です。

ピンチでも折れない心の作り方

ここまでゴール設定やセルフトークなどコーチングにおいてどうやって「成長」して、自分のチカラを伸ばしていけるかということの基本を解説してきました。そして、これらは実際、僕が行ってきたことで、そのおかげもあって、医師としてもスポーツコーチとしても日々充実しながら、成長している実感を持てています。

しかし、成長の真っ只中でも急にそれが止まってしまう。逆に急降下してしまう。そんな恐怖を感じるピンチって誰もが経験していると思います。そんなときに心が折れるか、折れないかが、さらに成長していくためにとても大切です。

実際、ピンチで心が折れなければ、そのピンチを大きなバネに変えて、成長を加速させることができます。

僕も実際、たくさんのピンチを経験してきました。昔は心が折れたこともたくさんありますが、最近は心が折れることはなく、最終的には成長の加速に役に立ってくれています。

そのコツは

ピンチもチャンスもすべて「経験」と捉えることです。チャンスはプラスに大きな経験、ピンチはマイナスに大きな経験という定義をすれば、どちらも「大きな経験」です。+10も-10も絶対値で言えば同じ「10」だという感じです。

そして、成長にフォーカスすればこれは詭弁ではなく紛れもない事実です。大きなチャンスも大きなピンチも等しくあなたの成長に役に立ちます。とすれば、大きなピンチ、絶体絶命のピンチも命さえ取られなければ大きな経験であり、大きな成長の源だと捉えて、対処していくということがコツになります。

「死ぬこと以外、かすり傷」・・・よく聞く名言ですが、こういう思考を持った人が大きな成長を遂げるのかもしれませんね。かと言って、無理をすることが良いことではありませんので御注意を。

モチベーションアップ

このステップの最後にモチベーションについてお伝えしておきます。結論から言うと、モチベーションは原因ではなく結果です。ですから、何か行動ができない原因でもなく、やりたくなくなる原因でもないってことです。

モチベーションは「上げる」ものではなく「上がる」ものです。
同じ意味ですが。

ゴールを設定し、その達成に必要な行動が見えてくれば、モチベーションなど勝手に湧き上がってきます。もし、湧き上がってこないなら、それはそれでゴールやセルフトークなどになんらかの問題があるのかもしれません。ただ、少なくとも、そんなときでもモチベーションを上げようと躍起になる必要はなく、ゴール達成に必要な行動が見えたら、「シンプルに、つべこべ言わず、やってみましょう」と言いたいです。

ゴールに向けた行動はモチベーションを無理やり上げて、なんとかやり遂げるものではなく、心から達成したいゴールならば、モチベーションなど考える暇なく、「やってしまう」「やっちゃう」行動になっているはずです。

モチベーションに悩んでいるうちはゴールもセルフトークのコントロールもまだまだ・・・ということです。

Step5:成長を加速させ、ゴールをデカくする

そして、いよいよメンタルトレーニング最後のステップです。

ステップ3の自分の力を100%発揮するという部分はサクッと達成してもらって、ステップ4の「成長」にフォーカスを当てて、日々過ごしていただいたあと、このステップ5ではその成長をさらに一気に加速し、その結果、最初に設定したゴールが見えてくるという段階になります。

こうなると日々が楽しくて仕方ないかもしれません。

どうしたらそんな成長を加速させることができるのか、そして、そのために大切なゴールの再設定のお話をしていきます。

スポーツメンタルトレーニングとコーチングの違い

前半でもお話ししましたが、メンタルトレーニングは心理学がベースにあり、コーチングは認知科学、脳科学がベースにあります。

もちろん、オーバーラップ(かぶる)部分はたくさんあるので明確に区別することはできませんが、

メンタルトレーニングの目的の一つ目:自分の力を100%発揮するためにはメンタルトレーニング、

目的の二つ目:自分の力を伸ばしていく-成長-のためにはコーチング、

という得意分野の棲み分けがあると僕は思っています。

そして、さらなる成長の加速、そして、ゴールの次元をどんどん上げていくことに関して言えば、もう完全にコーチングの独壇場だと感じています。

その理由の一番はやはりゴール設定にあります。

ゴール再設定

ゴール設定についてはステップ4でお伝えしましたが、そこで、達成方法がわからないくらいの大きなゴールという条件をお伝えしました。

それくらいの「現状の外」にあるゴールを設定することではじめて、あなたの「今」が変わる、「現状」が変わる、そのチカラが生まれるということになります。

そして、セルフトークのコントロールやイメージトレーニングなどによって成長していくと、見えなかったゴール達成方法が見えてきてしまいます。見えてくれば、そのゴールにまっしぐらで進んでいくはずなんですが、実際はそうも簡単にはいきません。

達成方法が見えてきたゴールというのは脳にとっては現状の延長線上に入ってきてしまっているので、方法が見えているにも関わらずエネルギーが出てこない・・・なんてことがよく起こります。

そこで大事になるのが、ゴールの再設定です。

さらにゴールを大きくするんです。達成方法がわからないくらいの。

「それじゃ一生ゴールに到達しないじゃないか!?」

とおっしゃるかもしれません。

しかし、通過点として再設定前のゴールはいつの間にか達成していることが多いですし、そもそもゴールに向かい続けている人生を肯定しているのがコーチングです。

そんなチャレンジングな瞬間の積み重ねが人生。

コーチングではそういう捉え方をします。

成長を加速するにはパーソナルコーチング

ここまであなたのチカラを発揮して、あなたの力を伸ばしていく、そして、さらにその先までのメンタルトレーニング、コーチングのステップを解説してきました。

特にコーチングにおいてはこのステップを1人で行うのをセルフコーチングと言います。ということは、通常のコーチングはそうではないということですね。

通常のコーチングは1対1の対面コーチング(パーソナルコーチング)でコーチがクライアントと向かって行うものです。セルフコーチングも十分効果が上がりますが、成長を「加速」という視点で言うと、不十分だったりします。

その「加速」のために、あなたのエフィカシーを一気に高め、マインドの使い方を身につけるには、パーソナルコーチングに勝るものはありません。

僕自身、スポーツ選手やケガから復帰を目指す人を中心にパーソナルコーチングを行っていて、その圧倒的な効果を感じ、医師としての仕事に劣らないやりがいを覚えています。

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歌島 大輔

肩/スポーツ領域を得意とする整形外科専門医としての診療/手術・スポーツパフォーマンスアップ、ケガ予防トレーニング等のアドバイス・マインド(脳と心・メンタル)の使い方を指導するコーチングを行っています。

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