五十肩の治し方

五十肩の治し方:ストレッチとリハビリテーションを5つに絞って解説

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五十肩はカタくならないように体操・ストレッチ・リハビリテーションをやりましょうというのはよく言われることです。体操といっても、いろんな情報が入り交じっている昨今、どういう体操が肩にとっていいのかどうか迷ってしまうかもしれません。

そこでここでは2種類の体操と3種類のストレッチに絞って紹介します。

 

すべてやらないといけないわけではありません。それぞれ特徴があって、その特徴を捉えて、ご自身に合うモノを継続してもらうのがいいと思います。

こんにちは、肩を専門とするスポーツ整形外科医の歌島です。
本日も記事をご覧いただきありがとうございます。

それではいきましょう!

五十肩の治療の中でもストレッチ・リハビリは重要だが時期を注意

五十肩というのは肩関節周囲炎の結果、だんだんと肩がカタくなって、上がらなくなる、回らなくなるという状態に陥ってしまうケースが多いんですね。

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そうならないためにも炎症、つまり痛みがある程度落ち着いてからは、リハビリテーション(ストレッチや体操)を重点的に行いましょう。

しかし、痛みが強い時期にストレッチで肩をいじめてしまうと炎症がもっと強まってしまうので、痛みが強い時期はやめておくか、非常に軽く、痛みが強まらない範囲でやるということを徹底します。

ラジオ体操は肩の動きのバリエーションが豊富

まずラジオ体操です。はるか昔からあって、誰もがやったことがある体操かもしれませんが、近年、その効果が注目されてきています。

思い出してみると、いろんな動きがありましたよね。ラジオ体操も第1、第2と通してやれば、かなり大変で、かなり多くの動きを使います。

このバリエーションが豊富である点がいいんですね。

肩関節というのは3次元的にあらゆる方向に、回旋運動も含めて動く関節ですから、実際のところは1つや2つの動きだけでは十分動かしたとは言えないんですね。

動きのバリエーションは豊富なら豊富なほど、肩の動きに対しては効果が期待できます。

また、全身の運動というのも、いいポイントです。どんな動きでも他の関節と連鎖して(運動連鎖)して、協力し合って動きます。そのため、肩だけ動かすというよりも全身運動の中で肩を動かすというのはいいことなんですね。

ラジオ体操は痛みや時間でできなければ この4つ

ただ、ここまで解説したメリットに対して、デメリットは

  • 全身運動のため、他の関節の痛みがあったり、体力的な問題でラジオ体操が十分にできないことがある
  • 肩の痛みやカタさが軽度のときでないと十分な体操はできない
  • 時間がかかり、肩以外の運動もあり非効率的

ということでしょう。

そういう意味では、以下の4つが自分の課題に合っていれば、効率的にできると思います。

自分の課題とは、カタくなっている動きの方向です。

振子運動体操であれば、外から上げる外転運動や、前から上げる挙上運動がカタい場合にオススメですし、

スリーパーズストレッチであれば、背中側に腕を持っていく内旋という動きがカタい場合にオススメです。

仰向けバンザイストレッチであれば、肩をバンザイに持っていく、挙上運動がカタい場合にオススメです。

柱つかまりストレッチであれば、腕を開く運動(外旋運動)がカタい場合です。

振子運動体操

挙上・外転がカタいという人にお勧めの体操は振子運動体操です。

これはできるだけお辞儀して(ここで転ばないようにテーブルを掴むんど安全対策が重要です)、腕をだらんと下ろした状態で、腕をリラックスした状態をキープしながら振子のように腕を前後に振ったり、回したりする動作です。

これは重力や慣性の力を使って腕を挙上できるので、「力まない」で済むんですね。これは可動域を拡げていく上で非常に重要なポイントです。どうしても痛かったり、カタかったりすると筋肉に力が入って、力んで余計にカタくなってしまうことがありますので、脱力してできるということが一番のオススメポイントです。

「動画のようには痛くて振れないよ!」という場合には頭を下げれるだけ下げて、ただ、重力に従って力を抜くだけというのもオススメです。

内旋がカタい→スリーパーズストレッチ

内旋がカタいという人にはスリーパーズストレッチという寝ながらできちゃうストレッチがオススメです。

これも楽ちんということが1つのオススメポイントですが、実際に効果も高いです。内旋するときにどうしても肩甲骨が逃げてしまうわけですが、肩甲骨が寝た状態で固定されているので、肩甲骨は逃げずに肩の内旋を加えていくことができます。

ただ、四十肩の人でかなりカタい人は肘を前に持って来れないかもしれないので、その場合はできるところまででいいと思います。

ストレッチは激痛に耐えてやるものではないので、気持ちいいと痛いの間くらいを目安にやっていきましょう。

仰向けバンザイストレッチ

まず挙上運動のストレッチです。

仰向けで寝て上げていくことで、腕が上がっていくにつれて重力がかからないようになり、90°をすぎると重力が逆にサポートしてくれるので力を抜けます。

手を持って挙げていくと、肘がだんだん曲がるだけで、肩は動いていないという状態になりやすいので、この動画のように肘を持って上げていくといいですね。

柱つかまりストレッチ

次に外旋運動のストレッチです。外旋運動というのは先ほどの内旋の逆になりますが、わかりやすいのは肘を身体にくっつけた状態で、肘を90°に曲げて、手を外側に持っていくような動きです。

これを柱を掴んで、逆に身体を回していくことによって外旋のストレッチをしようというのが柱つかまりストレッチです。

注意点は肘が身体から離れないようにすることですね。

 

次に全体像として、肩関節周囲炎のリハビリ療法の流れについて解説いたします。

そして、炎症の程度、段階によってやるべきリハビリが変わってきますので、その流れを掴めるような解説をいたします。

肩関節周囲炎のリハビリの流れ

肩関節周囲炎の一般的な経過としては、まず炎症が強い、つまり痛みが強い時期から、だんだんと痛みが落ち着いてきて、逆に肩がカタくなってしまう(可動域制限)という流れです。

その中でやるべきリハビリも変わってきますので、その流れを解説いたします。

初期は炎症が強い:肩甲骨を動かす

まず初期は炎症が強いので、痛みが強いのを我慢して、肩をたくさん動かしてしまうと、炎症は逆に強まる一方です。これは肩のリハビリと言うよりは「いじめ」に近いです。

そのため、この時期は「肩関節」、つまり肩甲骨と上腕骨からなる関節はあまり動かさずに、「肩甲骨」自体をよく動かすということで、肩甲骨の動きをよくすることに集中します。

それによって炎症が起こっている部分は安静にできますし、痛みがひいて肩を動かせるようになってきたときにも肩甲骨の動きがいいと、スムーズに肩関節が動かせるようになるメリットがあります。

肩甲骨運動の基本種目は、肩すくめやCATなどがあります。

炎症が鎮静化:カタい部位をほぐしていく

次に痛みがひいてくると、それは炎症が治まってきたことを意味しますので、少しずつ「肩関節」を動かしていきます。

このときには肩まわりの筋肉が力んだ状態で肩を動かしてしまうと、せっかくおさまった炎症にもよくないので、リラックスして動かすということが大切です。

そういう意味では、さきほどお伝えした振子運動体操がオススメのリハビリと言えます。

完全にカタく:地道に痛みを我慢しながら動かす

最後に、もし完全にカタまってしまい、凍結肩と呼ばれる状態になってしまったとしても、基本は地道にリハビリとしてストレッチや病院での可動域訓練をしていくことになります。

こちらで紹介したラジオ体操やストレッチもこの段階で積極的にやっていくものになります。

まとめ

このように肩関節周囲炎のリハビリの流れとしては炎症の強さ、肩の拘縮(カタくなってしまう状態)の強さによってやるべきことを変えて、常に適切なリハビリを選択していく必要があります。

病院でのリハビリを受ける場合は、主治医や理学療法士が適切に指示をしてくれると思いますが、通院の時間がとれずにセルフでリハビリをする場合は、このような基本的な考え方を押さえてやっていっていただくと効果的だと思います。

少しでも参考になりましたら幸いです。

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歌島 大輔

肩/スポーツ領域を得意とする整形外科専門医としての診療/手術・スポーツパフォーマンスアップ、ケガ予防トレーニング等のアドバイス・マインド(脳と心・メンタル)の使い方を指導するコーチングを行っています。

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