足首捻挫

足首捻挫で病院受診の判断基準は後遺症や骨折のリスクを念頭に

更新日:

「足首を捻ってしまった、捻挫してしまった」

というときに、病院には行った方がいいのか、捻挫くらいでは受診なんてする必要がないのか?
ということ、判断基準って難しいですよね。

実際はどんなに軽症でも受診してもらって、怒るような医師はほとんどないはずですから、
気にせず受診してくださいというのが実際のところですが、

自分の都合もある中で、時間をとって受診するか迷うこともあると思います。

そんなときには足首捻挫の後遺症の知識や時に骨折していることもある
なんということを理解しておくと、シンプルに考えられるようになります。

 

足首捻挫で病院受診するかの判断基準を解説

まず結論からお話しします。

病院を受診した方がいい足首の捻挫は

  • 大きく腫れている
  • 体重をかけたときの痛みが強い
  • 足首(つま先)を上下に動かす(底背屈)と痛い

というケースです。

もう一つ加えるとすれば、

  • 数日で痛みが軽くならないケースや数週間、弱めの症状でも続いてしまうケース

これも経過が良くないので注意が必要ですね。

これらのケースは重症の靱帯損傷だったり、時に骨折すら隠されているかもしれない症状です。

足首の骨折の多くは捻挫と同じ「くじいた」形で起こる

足首の骨折の多くは 捻挫と同じように

足首をくじいた形で起こります。

その「くじいた」結果、 靱帯が損傷すれば足首捻挫となりますし、

靱帯ではなく、 もしくは靱帯プラス 骨まで折れてしまえば足首の骨折となるわけです。

つまり、くじいた=捻挫で 骨は問題ないなんてことはないわけです。

足首捻挫と足首骨折の判別方法

それでは足首捻挫と骨折を どうしたら判別できるのか?

ということです。

最初に、極論的結論ですが、

レントゲンやMRIなど画像検査じゃないとわからない

ということです。

画像引用元:整形外科専門医になるための_下肢 羊土社 23.27.44

ですから、一度は受診して診察を受けていただく。 ということが大切なわけです。

われわれが画像以外で どこで捻挫と脱臼を判別しているか というと、

多くの症状は骨折のほうが強い・・・が

やはり骨折のほうが、 靱帯損傷よりも症状が強い・・・

その傾向があります。

その症状とは

  • 痛み
  • 腫れ
  • 内出血

というのがメインで、

特に骨折の場合は歩くこともできない ということが多いです。

ただ、重症の靱帯損傷でも 同じ強い症状を呈することがありますし、

逆にわずかな「ひび」程度の骨折では そこまで強い症状でないこともあります。

圧痛点も1つの目安に過ぎない

また、我々が重視する1つに

「圧痛点」というものがあります。

これはどこを押すと痛いのか?

ということで、

靱帯損傷であれば靱帯を押せば痛い 骨折であれば骨を押せば痛い

とシンプルに考えることができます。

ただ、靱帯損傷も 骨にくっつくところから剥がれるような 靱帯損傷であれば、

結局、圧痛点は骨にあります。

一度は病院やクリニックを受診する大切さ

ということで一般的な 判断材料を解説しつつ、

結局、身体の所見、症状だけでは 完全には判別できないことを お伝えすることになりましたが、

それだけ念のため 受診していただくことが大切

ということですね。

 

例えば、小さなヒビ程度の骨折があって、 捻挫と思い込んで、病院も受診しなかったとします。

1−2週間後くらいに

「あれ?だんだん痛みが強くなってきたな!?」

と病院を受診したら、

レントゲンで骨折があって、

それも、この1−2週間の間に 骨折部位のずれが進行してしまっていて、

手術が必要な状態になっている。

なんてことは避けたいわけですね。

 

足首捻挫の注意すべき後遺症とその対策

もし骨折はなかったとしても、重症の捻挫であれば、後遺症が残って、悩まされてしまうことがあります。
そのため、次に足首捻挫において注意すべき後遺症について解説していきます。

大きくわけると

  • 足首がカタくなる
  • 痛みが残る
  • 捻挫がクセになる

ということになると思います。

それぞれについてお伝えします。

足首がカタくなる

足首捻挫後に足首がカタくなる というのは、

ある意味「生体防御反応」と言えます。

もう、変にくじいたりしないように 足首の動きを制限してしまえ

ということですね。

ただ、それでは当然、 スポーツ活動はおろか、 程度によっては日常生活にも支障が出かねません。

カタくなる原因は

捻挫自体が、足首の関節(足関節)が 異常な動きをした結果ですから、

靱帯はもちろんのこと、 足首の関節を包む関節包(かんせつほう) というものも 多少なりとも損傷しています。

その結果、生体反応としては、 それらの損傷部位が治る過程で、 カタく、分厚くなる

ということがあります。

 

それを適度ないいカタさで 修復させるには、

ある程度、足首を動かしていた方がいい

と考えられています。

もちろん、損傷の程度が強かったり、 骨折を伴っていた場合に

足首を固定することは避けられませんが

損傷の程度によっては、 早めに動かしはじめる

ということも選択肢になりますし、 固定した後でも、 しっかりリハビリすることで 後遺症と言えるほどのカタさを 防ぐことも期待できます。

痛みが残る

次に足首の痛みが残ってしまう

という後遺症です。

足首の捻挫の結果おきた 靱帯損傷などは

だいたい3−4週間のうちに 修復されて、 痛みもひいてくるはずですが、

それでも痛みが残ってしまう場合には、 その原因となり得るものが 他に隠れていないか探す必要があります。

例えば、 MRIを撮ってみるとわかるのが 足首の軟骨損傷(なんこつそんしょう)や 骨挫傷(こつざしょうい)という骨の骨折までは至ってない損傷です。

また、足首の靱帯の修復がイマイチで、 不安定な状態なので、 長く歩いたりスポーツしたりした後に痛くなる

というような足関節不安定症

 

また、足根洞という 足首深くのスペースにある靱帯損傷と その炎症が残ってしまう 足根洞症候群

また、長期的な意味では 軟骨がだんだんすりへってしまう 変形性関節症

こういったものの可能性を考えていく必要があります。

捻挫がクセになる

最後にこれが最も多いと思われる、

捻挫がクセになってしまう

ということです。

この原因は主に3つあって、

  • 回復した靱帯の強さが足りない
  • 足首の位置感覚が低下している
  • もともとフィジカル的に捻挫しやすい

というようなことが考えられます。

回復した靱帯の強さが足りない

回復後の靱帯の強さは どうしても100%というのは難しいです。

ただ、それを100%に近づけるために 適度な足首の動きと 逆に過度な負荷を避ける

ということの徹底が必要なわけですね。

足首の位置感覚が低下している

また、靱帯損傷とともに 足首の感覚センサーが損傷して

その後の感覚が落ちている

つまり、「足首を捻りそう!」っていう 信号が、脳に伝わりにくい

という状況がクセになる原因の1つ

と考えられています。

これについても 足首のリハビリで、 足首に意識を集中することで センサーの感度を高める必要があります。

もともとフィジカル的に捻挫しやすい

また、股関節や体幹の弱さや、 姿勢や動作のバランス不良などがあれば、 足首の捻挫もしやすい状況ですから、

全身をみていく必要もあるわけですね。

まとめ

今回は足首の捻挫において病院受診をすべきかどうかの判断基準を先にお示ししました。

  • 大きく腫れている
  • 体重をかけたときの痛みが強い
  • 足首(つま先)を上下に動かす(底背屈)と痛い

この3つでしたね。

その理由として

  • 骨折が隠されていることがある
  • 後遺症が残ってしまうことがある

ということの解説を追加いたしました。参考になりましたら幸いです。

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歌島 大輔

肩/スポーツ領域を得意とする整形外科専門医としての診療/手術・スポーツパフォーマンスアップ、ケガ予防トレーニング等のアドバイス・マインド(脳と心・メンタル)の使い方を指導するコーチングを行っています。

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